礁溪協天廟は、北台湾屈指でまた最も重要な関帝廟です。廟内には「蚕絲関公」という神様が祭られています。この廟は清嘉慶9年(1804年)に建てられたもので、清朝政府が詔を発布して自ら建設したものです。廟の建設後に、この周辺で流行っていた疫病がぴたりと治まったという話が伝えられており、この廟を訪れる人は後を絶ちません。 厳かで華麗な雰囲気と壮大さな外観は、この建築の特色と言えます。毎年旧正月の13日は、関聖帝君が仙人になり、仙境に登っていく縁起の良い日とされています。よって慣例に従い、廟側が神の御加護を祈った後、近くの八つの村からもち米を奉納してもらいます。そして砂糖を混ぜて「紅片亀」という餅を作り、「亀祭り」の儀式によって人々の平安無事を祈るのです。この儀式は人々の間で「乞亀」と呼ばれ親しまれています。 協天廟の前には、悠久な歴史を誇る古風な舞台があり、台湾で唯一存在する大木で作られたものでしたが、残念なことに1995年に廟前にあった空地の開発計画に伴い、取り壊されてしまいました。